バカ売れするにはワケがある!

まえがき

販売経験者の多くは、実際に「バカ売れ」を体験しています。
「オープンの日に記録的な売上げをあげた」
「閉店セールをしたら、止められないほど客が来た」
「半額セールでブランド品が飛ぶように売れた」
「天候異変で、野菜にバカ値をつけてもすぐに売り切れた」
「発売前から、人気ソフトに予約が殺到した」
あるいは、
「酉の市の熊手」
「朝顔市の朝顔」
「土用の丑の日のうなぎ」
「クリスマスイブのホテルの予約」
「バレンタインデーのチョコレート」
「人気歌手のCD」
「ベストセラーの本」
など、「バカ売れ」したことがあるという話は決してめずらしいことではありません。
 そして、このような「バカ売れ」の理由については誰もがよくわかり、「○○だから『バカ売れ』したのだ!」と説明してくれます。
 ところが困ったことに、このような「バカ売れ」はほとんど日々の営業の参考にはなりません。オープンだから、閉店セールだから、あるいは、酉の市や朝顔市だから「バカ売れ」したのだとしたら、「バカ売れ」を再現するためには、毎日のようにオープンや閉店や酉の市や朝顔市をしなければならないことになります。
 一方で、多くの販売経験者が実際に体験していながら、ほとんど話題にのぼらない「バカ売れ」があります。これらは、いったいどうして売れたかがさっぱりわからないために、あえてテーブルの上で話し合われることがなかったり、特に意識されたりしないままに過ぎ去ってしまうものです。
 しかし、実はこれらの表に出てこない「バカ売れ」現象は、毎日の販売に応用できる様々なノウハウが隠されています。つまり、ひとくちに「バカ売れ」現象と言っても、そこには「わけのわかるもの」と「わけのわからないもの」があり、「わけのわからないバカ売れ」現象にこそ、「バカ売れ」を再現するための重要な情報が詰まっているのです。
そこで本書では、この「わけのわからないバカ売れ」を、「人の動き」という観点から、みなさまとご一緒に解明していきたいと思います。

2003年1月

                                  馬渕 哲
                                  南條 恵


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