1−(2).現場に作業を取り入れて客を引き付けた店 (菓子・太子堂)
 

この店は、今から約20年前に、東京・新宿駅ビルマイシティの

地下二階食品売り場にあった太子堂という菓子店です。

せんべいや最中やカステラのお菓子など、

庶民的なお菓子を山積みにしてハカリ売りをしていました。

ところどころに、大きなハカリが見えるのがなつかしい。

  

 そういうお菓子を売る店としては大型の店で、

通路に面してたくさんのお菓子を並べている、

大変魅力的な店でした。

一部、客が回遊する空間がありましたが、全体としては、

販売員空間が広い、接触型デザインの店

でした。

この店は、客が注文すると、販売員がはかりで計って

袋につめてくれるという販売方法でしたが、

実際には、あらかじめいくつかの袋詰めをつくっておき、

特別な注文以外はそれを売っていました。

客は、広い商品空間をぐるぐると見て歩き、

どれをどのくらい買おうかと散々迷ったものでした。

この店には特に珍しいものはありませんが、豊富な商品空間が、

そのまま、ひやかし安全信号になっていたため、

客は時間をかけて商品を選ぶことができたのです。

また、販売員が袋詰めを準備している動きは、

作業中のアクションとなって、なわばりを解除します。 

 

 

 

この店の客空間は通路にできるので、

実際よりも店が広く感じられます。

この店は、販売員のアクションと豊富な商品で

多くの客を引き付けました。 

 

 

その後、この店は改装し、下の絵のようになりました。

回遊型の部分が増え、より袋詰めの商品が多くなり、

セルフサービスの要素が増えました。 

 その後、駅ビル(マイシティ)の大改装とともに、この店は姿を消しました。

太子堂は、全国に多くの店がありますが、

現在、この近辺では新宿西口小田急エース北館に店があります。

現在(2008年3月)は、

販売員空間がある、接触・引き込み・回遊型デザインの店

になっています。

商品はすでに袋詰めになって、棚に陳列されており、

セルフ販売方式になりましたが、販売員空間の販売員は

時間があれば袋詰め作業をするので、客を引き付ける

アクションが健在な店で、いまも多くの客を引き付けています。



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